発達障害の検査と治療法

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発達障害についての院長インタビュー

心理士による検査・カウンセリング動画

発達障害の検査方法

発達障害は原因がまだ明確に分かっていないため、血液検査や脳波検査などで調べる方法は確立されていません。検査は問診を通して、どんな症状がどれくらいの期間続いているか、どんな特性が見られるかを観察するほか、必要に応じて心理検査も実施されます。診断にはアメリカ精神医学会の診断基準である『DSM-5』や、WHOの診断基準である『ICD-10/11』などの用いて行い、判断基準を満たしているかどうかで診断が下されます。

検査の流れ

発達障害の検査は以下のような流れで行われます。

  • 問診
  • 行動観察
  • 発達・心理検査

問診では、お子様が生まれてから現在までの生育歴、園や学校、ご家庭での様子などを医師が質問します。診察時には母子手帳、園や学校の連絡ノート(先生とのやりとりが分かるもの)、成績表のほか、学習障害の疑いがある場合は授業で使っているノートなど勉強に関する資料を持参すると、お子様の様子がより分かりやすくなります。

発達障害の治療方法

当院では発達障害と呼ばれる状態は、「極端な個性」「脳の特徴」「性格の一種」だと考えています。個性や特徴、性格なので治療によって、それ自体が消えてなくなることはありませんが、その特性を目立たなくするためのサポートしていくことは可能だと考えています。周囲の人が迷惑に感じてしまうような行動を、お子さんの良いところを活かした行動にするにはどうすればいいかを一緒に考えていく。それを実践することができれば、発達の特性をないものにはできなくても、目立たない状態にすることはできます。

当院の治療方針について

・感受性や行動原理の違いを整理して保護者様とお子様へお伝えします

・お子様の成長に併せて子育てをどう工夫していけばいいか保護者様と一緒に考えていきます

・お子様が努力してもうまくいかず困っているときは、その解決策を一緒に考えていきます

・睡眠を整えるなど健康な体をつくっていくために日常生活の改善についてアドバイスをします

 

特に、子どもの睡眠障害については小児科医としてはもちろん、厚生労働省医系技官、大阪市公衆衛生医師、大学教員、研究者など、さまざまな立場から多くの子どもたちを診てきました。発達障害の特性をもつお子様の内、睡眠障害を抱える子どもは決して少なくありません。心を整えるためにも、その基礎となる体を整えていくことを大切にしています。

以下の点についてご了承ください

当院では、発達検査について保護者や支援者からの希望だけで検査をすることはしません。お子様の成長発達を支援していく中で、医療福祉教育的な観点から総合的に判断して実施いたします。また、検査を受けていただいたら結果のデータだけを提示するのではなく、今後どのようなことをしていけばいいのかのアドバイスを記載した報告書をお渡ししています(別途文書料が必要)。

 

また、発達障害の治療では医師や公認心理師からお子様との関わり方へのアドバイスを行うほか、内服薬による治療を行うことがあります。あくまでもお薬は、発達障害の特性によって極度の不安に襲われたり、イライラしたりするなど精神的に不安定な状態をよくするために使うもので、発達障害の特性そのものがなくなるわけではありません。しかし、発達障害の特性を目立たなくするためには「こうやったらできる」という経験をたくさん積ませてあげることが大切です。内服薬による治療は、その成功体験を後押しすべく脳のコンディションを整える働きがあるため、必要に応じてお薬を処方することもあります。

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